マイクロ・小水力発電シミュレーター

水流のパラメータを入力して、小規模水力発電の可能性を探ります。

入力パラメータ

0.001 0.500 5.000
500.0 L/秒
マイクロ水力発電では通常 0.01~5 m³/秒程度
0.1 10.0 100
マイクロ水力発電では通常 1~100 メートル程度
0% 95% 100%
年間稼働時間: 8322 時間
水力発電は連続運転が基本ですが、メンテナンスや水量不足などで稼働できない期間があります。
最大: 8,760時間 (24時間 × 365日 = 100%稼働)
1000 3500 6000
日本の一般家庭の平均: 約3,500kWh/年
10 36.0 50
FIT制度での小水力発電の買取価格: 約34~36円/kWh

水車タイプの選択

水車タイプの選択

ターゴインパルス水車

不適合

ピコ発電に最適な小型水車。低~中落差、超低流量でも発電可能です。DIYにも向いています。

落差範囲: 1~30 m
流量範囲: 0.001~0.05 m³/s

オーバーショット水車

不適合

伝統的な上掛け水車。超低流量・低落差のピコ発電に適しています。自作も比較的容易です。

落差範囲: 0.5~10 m
流量範囲: 0.002~0.1 m³/s

ペルトン水車

不適合

高落差・低流量に適しています。山間部の小さな水路に最適です。

落差範囲: 20~200 m
流量範囲: 0.01~0.5 m³/s

クロスフロー水車

適合

中~低落差、中~高流量に適しています。幅広い条件で使用可能です。

落差範囲: 2~40 m
流量範囲: 0.02~5 m³/s

カプラン水車

適合

低落差・高流量に適しています。河川や用水路に最適です。

落差範囲: 1.5~20 m
流量範囲: 0.3~30 m³/s

フランシス水車

適合

中落差・中流量に適しています。汎用性が高く、多くの条件で使用できます。

落差範囲: 10~100 m
流量範囲: 0.1~10 m³/s

アルキメデススクリュー

不適合

超低落差・中流量に適しています。魚に優しい設計で生態系への影響が少ないです。

落差範囲: 0.5~5 m
流量範囲: 0.1~5 m³/s

選択中: クロスフロー水車 動画を検索

中~低落差、中~高流量に適しています。幅広い条件で使用可能です。

計算結果

発電規模分類:
マイクロ水力

発電出力と発電量

発電出力:
21.81 kW
期間
発電量
1分:
0.36 kWh
1時間:
21.81 kWh
1日:
523.36 kWh
7日:
3,663.50 kWh
1ヶ月:
15,700.73 kWh
年間発電量:
181.47 MWh
(181,474.24 kWh/年)

効率と性能

水車効率:
44.5%
一般家庭供給可能数:
51 世帯
二酸化炭素削減量:
90.7 トン/年
※火力発電と比較した場合の概算値

データ可視化

発電出力の関係性

効率と発電出力の関係

マイクロ・小水力発電について

発電規模の分類

分類
発電出力
主な用途
ピコ水力
5kW未満
個人宅、小規模施設
マイクロ水力
5kW~100kW
集落、小規模事業所
ミニ水力
100kW~1,000kW
地域供給、小規模売電
小水力
1,000kW~10,000kW
売電事業、地域供給

主な水車タイプと特徴

水車の選定は、有効落差と水流量に基づいて行います。適切な水車を選ぶことで、効率を最大化できます。

  • ペルトン水車: 高落差・低流量に適しています。山間部の小さな水路に最適です。
  • クロスフロー水車: 中~低落差、中~高流量に適しています。幅広い条件で使用可能です。
  • カプラン水車: 低落差・高流量に適しています。河川や用水路に最適です。
  • フランシス水車: 中落差・中流量に適しています。汎用性が高く、多くの条件で使用できます。
  • アルキメデススクリュー: 超低落差・中流量に適しています。魚に優しい設計で生態系への影響が少ないです。

設置場所の例

  • 農業用水路: 既存の灌漑用水路を利用した発電
  • 小河川・渓流: 山間部の小さな河川や渓流を利用
  • 上下水道施設: 水道管の落差を利用した発電
  • 工場排水: 工場からの排水を利用した発電
  • 温泉排水: 温泉施設からの排水を利用

発電量の計算式

P = η × ρ × g × Q × H

計算式の意味をわかりやすく説明すると…

水力発電の仕組みは、「高いところから落ちる水の力」を利用して電気を作ることです。

P 発電出力(ワット)- 作り出せる電気の量
η 効率 - 水の力がどれだけ電気に変わるか(0~1の数字)
ρ 水の密度 - 1リットルの水は1キログラム(1000 kg/m³)
g 重力加速度 - 物が落ちる速さ(9.81 m/s²)
Q 水の流量 - 1秒間に流れる水の量(m³/秒)
H 有効落差 - 水が落ちる高さ(メートル)

計算例

例えば、次のような条件で計算してみましょう:

  • 水の流量(Q): 0.5 m³/秒(お風呂約2.5杯分の水が毎秒流れる量)
  • 落差(H): 10 メートル(3階建ての建物くらいの高さ)
  • 効率(η): 0.75(水の力の75%が電気になる)

計算すると:P = 0.75 × 1000 × 9.81 × 0.5 × 10 = 36,787.5 ワット36.8 キロワット

これは一般家庭約10軒分の電力をまかなえる量です!

水の高さ (H)
水車
発電機
電気 (P)
水の流れ (Q)

水の高さ(H)と流量(Q)が大きいほど、より多くの電気が作れます。
効率(η)が良いほど、水の力をより多く電気に変換できます。